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∫ 内積が不変という意味
2013 / 05 / 07 ( Tue ) ローレンツ変換は、ミンコフスキー内積を不変にする変換なので、
「内積が不変」とはどういうことかということをずっと考えていて、 この意味に2通りあることに気づきました。 それで、ちょっと混乱していたようで、そこが整理できると、すっきりしました! まず、計量テンソル gmn を定義して、 その計量を用いた場合の内積 (x, y) というものを (x, y) = xm gmn yn = xm ym (1) で定義します。 最後の等式には、計量テンソルによる降階を使っています。 これを別の座標系に座標変換したとすると、 (つまり、別の基底で見たとすると) (x', y') = x'μ g'μν y'ν = x'μ y'μ (2) となります。 (1),(2)どちらの式もテンソルの縮約を使うと、スカラーになるので、 内積は、座標変換によらず不変ということになります。 xm gmn yn = x'μ g'μν y'ν (3) これは、一般的なテンソルの性質だから、どんな座標変換に対しても、成立します。 どうなっているかというと、 座標変換をすると、x も y も成分が反変的に変化しますが、 それに対して、計量テンソルが共変的に変化してくれるように作られていて、 それぞれの変化が相殺して、内積は変化しないというわけです。 つまり、 g が g' に変化しているというところがミソなんですね! ここで、 ローレンツ変換がミンコフスキー内積を不変にするというのは、 そういう意味での内積不変ではなくて、 g を g'にせず、g のまま用いても内積が変化しない という意味なんです。 すなわち、 xm gmn yn = x'μ gμν y'ν (4) (3)式と比べると、単に、g のプライム記号が取れただけです。 たった、これだけの違いですが、ここが混乱していると、理解できないですよね。 言い方を変えれば、共変的に変化した計量テンソルがそのままの形を保っている つまり、 g = g' となっているとも言えます。 例えば、ミンコフスキー計量ならば、g = diag( 1, -1, -1, -1)ですが、 これが変換後も g' = diag( 1, -1, -1, -1) のままで形が変わらないということですね。 だから、「変換によって、計量(テンソル)が不変である」と言った方が分かりやすいのかなあ。 こういう言い方が合ってるかどうか分かりませんが・・・ そして、このような内積不変性は、ミンコフスキー内積に対しては、 ローレンツ変換でしか成立しないことになります。 ここのところが分かったことでだいぶ理解が深まりました。 ・・・って、普通そんなに混乱しないものなんだろうか??? スポンサーサイト
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