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∫ マックスウェル方程式
2012 / 07 / 26 ( Thu )
砂川先生の「電磁気学」に載っていたマックスウェル方程式の読み方の解説を
簡単にまとめてみます。

まずは、電磁気学の基礎方程式であるマックスウェル方程式を書きだしてみましょう。

div D = ρ
div B = 0
rot H - ∂D/∂t = i
rot E + ∂B/∂t = 0


第1式は、静電場のガウスの法則。
第2式は、静磁場のガウスの法則で、単磁荷が存在しないことを表します。
第3式は、アンペールの法則に、マックスウェルの変位電流の項を追加したもの。
第4式は、ファラデーの誘導法則。

さて、この4つの方程式をどのように読むかという話です。

電荷密度ρと電流密度 i は、あらかじめ与えられた条件とすると、
その条件のもとで、電磁場がどのような分布になるかということを
この方程式は示していると考えられますね。

というわけで、未知数は電磁場を表す D, E, H, B の4つ。
すべてベクトル量で3成分あるから、未知数の数は合計12個。

一方、方程式の数を考えると、divがスカラーで、rotがベクトルなので、
方程式の数は合計8個。

これでは、方程式の数が少なすぎて、未知数が決まりませんね!

ところが、実は、DとE、BとHの間には媒質で決まる
D = εE、  B = μH
なる関係がありました。
媒質によっては、必ずしもこんな簡単な関係にはなりませんが、
いずれにしても、DとE、BとHの間には何らかの依存関係はあります。

そこで、その条件を使ってやると、未知数は E と B だけになり、
未知数の数は6個 に減ってしまいます。

すると、今度は、方程式の数の方が多くなり、
解がないのではないかという心配が出てきますね!


ところが、その心配はない!というのが今回の話のメインです。

まず、第3式は、両辺の div を取って、div rot = 0
電荷保存則  div i + ∂ρ/∂t = 0 を用いると、

∂/∂t ( div D - ρ ) = 0

と変形できます。

ここで、砂川先生の表現をそのまま引用すると、

宇宙開闢(かいびゃく)の始めの時刻 t=0 において、神様が初期条件として」(笑)

div D - ρ = 0  ( at t = 0 )

という初期値を選んだのです。

そうすると、上の微分方程式から時間微分はゼロだから、
未来永劫にわたって、この値はそのまま不変に保たれて、
マックスウェル方程式の第1式

div D = ρ

は、自動的に満足することになります!

同じように、今度は、第4式の div を取ると、

∂/∂t ( div B ) = 0

という式が導かれ、同じように神様が

div B = 0  ( at t = 0 )

という初期値を与えてやれば、未来永劫にわたって、
マックスウェル方程式の第2式

div B = 0

自動的に成立することになります!

というわけで、マックスウェル方程式は・・・

div の2つの式は、初期条件を要求しているだけで、
rot の2つの式が、電磁場のその後の時間発展を規定している


というように読むことができるようです。

時間発展を記述している rot の式は、合計6個、
未知数も E と B の各成分で、6個なので、
きちんと必要十分な条件になっているというわけです。

参考文献:砂川重信「電磁気学」(岩波物理テキストシリーズ)
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テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

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