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∫ オイラーの公式 (3)
2012 / 05 / 11 ( Fri )
オイラーの公式のテーラー展開を使わない証明法をいろいろ探しています。

前回は、Wikipedidaに載っていた素晴らしい方法を紹介しました。

今回は、こちらの本に載っていた証明。

448601863Xオイラーの贈物―人類の至宝eiπ=-1を学ぶ
吉田 武
東海大学出版会 2010-01

by G-Tools


この本は、オイラーの公式を理解することを究極の目的にして、
初学者でも理解できるように、三角関数、指数関数、微分積分など
基礎事項を一からすべて説明してくれるという面白い本です。

僕は少し、本屋でパラパラと見ただけですが、
基本的には、テーラー展開できちんと証明するのを目的としているようです。
ただ、この本の中に、別の証明という形で
コラムのように掲載されていた証明があったので、
そちらに少しアレンジを加えて、紹介します。

まず、
f (x) = cos x + i sin x
と置き、最終的には、
f (x) = eix
となることを証明する。

まずは、f(x)を微分すると、
f '(x) = - sin x + i cos x
   = i ( i sin x + cos x )
   = i f (x)

となり、
f '(x) = i f (x)
という微分方程式ができる。

これは、高校で習う(今は習うかどうかは知りませんが・・・)
唯一のパターンである変数分離形の微分方程式

sin x と cos x は同時に0となることはないので、f(x) ≠ 0 だから、
両辺を f(x) で割って、
f '(x) / f (x) = i

両辺を x で積分すると、
∫[ f '(x) / f (x) ] dx = ∫ i dx

log f (x) = ix + C  (Cは任意定数)

f (x) = C eix

となり、初期条件

f (0) = cos 0 + i sin 0 = 1

から、C = 1 となって、

f (x) = eix

と導いています。
(うろ覚えなので、細部は違うかもしれませんが・・・)

すごくあっさり証明できてしまうのですが、
この方法では複素の対数関数logを使ってるのが分かりにくいかなと思います。
もちろん、複素の対数関数をしっかり定義すれば正しいとは思うのですが、

実数の対数関数の場合は、負数の対数が許されないので、
実関数の微分方程式では、普通、絶対値を取って、

log |f (x)| = ix + C

というように解くのが普通な気がします。
では、これが複素数になると、絶対値つけなくていいの?
となって、混乱が生じてしまいます。

そこで、これよりは少し煩雑になりますが、
あえて、対数を使わずに証明するよう、自己アレンジしてみました!

f '(x) = i f (x)

までは同じ。

ここから、x = -iz という変数変換を行います。
これは、 ix = z となるように狙っています。
もちろん、z は複素数になります。
変数変換は、高校数学の範囲でも、置換積分などで慣れていると思うので、
そんなに違和感はないでしょう。

変換後の関数を

f (x) = f (-iz) = g (z)

とかくことにします。

合成関数の微分公式を使って、

g '(z) = d{f (-iz)}/dz = f '(x) d{-iz}/dz = -if '(x)

f '(x) = if (x) だったので、

g '(z) = f (x) = g (z)

つまり、g(z)は、

g'(z) = g(z) 

というように、微分しても形が変わらない関数になります。

指数関数 ez

{ ez }' = ez

というように微分して形が変わらない関数なので、

g(z) = ez 

と言いたいところですが、ez以外にありえないということを
証明しなければ、他の関数も存在する可能性が出てしまいます。

そこで、このような関数 g(z) は、 C ez 以外にないということを示します。
(実際には、Cという任意定数がつきます)

ここからの証明は、こちらの本を参考にしています。
(ちなみに、この本は非常に骨太な名著で、いつか精読したいなあと思っています)

4130620053解析入門 (1)
杉浦 光夫
東京大学出版会 1980-01

by G-Tools


h(z) = g(z) / ez

という関数 h(z)を考える。

h'(z) = { g'(z) ez - g(z) (ez)' } / e2z
   = { g'(z) - g(z) } ez / e2z
   = 0


よって、h(z) = C (定数)

g(z) = C ez

というわけで、意外にも簡単に証明できて、

f (x) = C eix

となります。

あとは、先ほどと同様、f(0) = 1 から C=1 となり、

f (x) = eix

となって、めでたく、オイラーの公式が証明できたことになります!

次回は、もっと単純に思いつく正攻法で攻められないかなと思って、
自分で考えた方法を紹介します。
我流なので、数学的に穴があるかもしれませんが・・・汗
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テーマ:数学 - ジャンル:学問・文化・芸術

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