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∫ 特殊ローレンツ変換
2012 / 03 / 11 ( Sun )
テンソルは、この辺にして、相対論に入ります。

初めは、簡単な場合のローレンツ変換。
内山先生の教科書では、「特殊ローレンツ変換」と呼ばれている、
x軸方向に速度vで動いている慣性系への変換の場合。

頑張れば、中学生でもできるぐらいの計算
「ものの長さが縮む」とか「時計がゆっくり進む」などの
不可思議現象が説明できるんだから、すごいですよね!


S’系は、S系に対して、x軸+方向に速度vで動いているとする。
たとえば、S系が地上の人から見た座標系で、
S’系は、電車の中の人から見た座標系。

時刻 t = t' = 0 の瞬間には、
両座標系の座標軸が完全に一致していたとして(原点も一致)
その瞬間に一致していた座標原点から光が発せられたとする。

その光がS系からみて、時刻 t に点P(x,y,x)に到達するとする。
S’系からみた場合には、時刻 t' に点P’(x',y',z')に到達するとする。

光速度不変の原理より、どちらの系からみても、光の速度はcだから、

s2 ≡ x2 + y2 + z2 - (ct)2 = 0
s'2 ≡ x'2 + y'2 + z'2 - (ct')2 = 0  (1)

が成り立つ。

この左辺のs2の値は、必ずしも、0でなくても、両系で等しくなっているはずだと考えて、

x2 + y2 + z2 - (ct)2 = x'2 + y'2 + z'2 - (ct')2  (2)

ここで、S系からS’系への座標変換を考える。
相対性原理から、S系で等速直線運動をしている物体は、
S’系からみても等速直線運動しているはずであるから、一次変換となる。

空間の等方性を考えると、y座標とz座標は値が変わらず、
xとtの一次変換となる。

x’= ax + bt
t' = fx + gt
y' = y
z' = z
       (3)

ここのところの議論は、内山先生の教科書では、
丁寧に書かれていて、おもしろいのですが、省略します。
まあ、x軸方向に動いているのだから、yとzは変わらないというのは自然ですよね。

(3)の式をすべて、(2)に代入して、任意の (x,y,z,t) について恒等的に成立
しなければならないという要請を置くと、

a2 - c2 f2 = 1
b2 = c2 ( g2 - 1 )
ab = c2 f g
     (4)

という連立方程式ができる。

さらに、S’系の座標原点O’はS系からみると、速度vでx方向に動いているから、
(2)式で、x'=0, y'=0, z'=0 の時、 x = vt となっていなければならないことから、

-b/a = v    (5)

(4)と(5)の4つの連立方程式から、4つの未知数 a, b, f, g が求まる。
(cは光速で、未知数ではないことに注意)

これは(4)の最後の式を2乗して、すべて、未知数をa2、b2という
2乗の単位で計算していくと、意外と簡単に解けて、
β≡v/cとして、

a = 1 / √(1-β2)
b = - v / √(1-β2)
f = - (v/c2) / √(1-β2)
g = 1 / √(1-β2)

となる。

つまり、座標変換の式は、
x' = ( x - vt ) / √(1-β2)
t' = [ t - (v/c2)x ] / √(1-β2)

と書ける。
符号が逆になったものも数学的には解になるが、
v→0のとき、x'→x、t'→tという条件により、排除される。

γ ≡ 1 / √(1-β2) として、
4元座標の表記 
x =(x0, x1, x2, x3) = ( ct, x, y, z )
を用いると、ベクトルと行列の表記で x' = A x で、

    | γ   -γβ  0  0 |
A = |-γβ   γ   0  0 |
    | 0      0   1  0 |
    | 0      0   0  1 |

と表すことができて、対称性のよい形になる。
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テーマ:物理学 - ジャンル:学問・文化・芸術

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