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∫ 調和振動子 (3)
2011 / 08 / 02 ( Tue ) 前回、すっきりと見やすくしたSchrodinger方程式からスタート。
d2u/dξ2 + ( λ - ξ2 ) u = 0 (1) 文字の意味を振り返っておくと、 u(ξ) : 固有関数 ξ : 無次元化した位置座標 λ: 無次元化したエネルギー固有値 以下、微分記号を簡単に次のように書くことにします。 u" + (λ - ξ2) u = 0 (2) シッフの教科書のレシピに従えば、 まずは、無限遠(ξ→∞)における漸近解を求めます。 ξ→∞にすると、(2)式は、 u" = ξ2u (3) となります。 これを満たす解を求めればよいのですが、 たいていの教科書では、いきなり、ポンと答えが書いてあるだけ・・・ こういうのって、非常にやる気が萎えるんですよね(笑) 大真面目にやろうとすると、どうやるのか僕も分からないのですが、 ここは、dyne流ということで、テキトーにやってみようと思います(笑) まずは、式(3)をぐっと睨んでみると・・・(別に睨まなくてもいいけど) 2回微分すると、ξが2個前に出てきてるようです。 ・・・ってことは、1回微分すると、ξが1個出てくるようなものではないか と想像できます。 これを式にすると、 u' = ξu (4) こんな感じのものではないかと。(この段階では、あくまでも推測) この式は、真面目にやっても、解けます。 つまり、du/u = ξdξと変数分離して、両辺を積分すると、 u = u0 exp (ξ2/2) (5) という解が得られます。 ところが、この解は数学的にはいいのですが、物理的には正しくない解。 というのは、波動関数は、無限遠でゼロに収束しなければならないのに、 この解は、ξ→∞で発散しちゃってます! そこで、もう一度元に戻って、 1回微分すると、ξではなく、-ξでもよいのでは? ということに気づきます。 -ξでも2回掛け算すると、+ξ2になるので。 そうすると、(4)式は、 u' = -ξu (4)' に変わって、解(5)は、 u = u0 exp (-ξ2/2) (5)' に変わり、今度は無限遠でちゃんとゼロに収束してくれる解が得られました。 でも、ここまでは単なる推測で解いただけなので、 実際に無限遠でおおもとの式(3)を満たすことを確認する必要があります。 1回微分すると、 u' = -ξ u0 exp (-ξ2/2) 再度微分すると、 u" = (ξ2 - 1) u0 exp (-ξ2/2) ξ→∞とすると、(3)式を満たすことは明らか。 というわけで、 u = u0 exp (-ξ2/2) (5)' は、無限遠での漸近解であることが分かりました。 さらに、係数のところに有限の多項式がかかっても、 無限遠では、有限の多項式よりもexpの方が勝つので、漸近解となります。 無限の多項式でも、場合によっては、expが勝つので、 無限の多項式(無限級数)H(ξ)を導入して、 u = H(ξ) exp (-ξ2/2) (6) として、次は、Schrodinger方程式(2)を満たす解を探すことにします。 続きは次回。 参考文献:シッフ「量子力学(上)」 スポンサーサイト
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