メーカー断熱性比較(3)
2006 / 03 / 24 ( Fri ) 前回は、HMの断熱性を各部材ごとのK値で比較してみましたが、結局のところ、
家全体では、熱がどれだけ逃げていくの? 家全体で見ると、どこのHMがいいんだ? K値の違いって、家全体で見ると、どれくらい影響するんだろう? ということが知りたいわけです。 ということで、まずモデルとなる家を設定して、大雑把ではありますが、各部材のK値から家全体の熱損失量(Q値)を見積もってみることにしました。 例えば、壁から逃げていく熱損失量は、 温度差1Kあたりの壁から逃げる熱損失(W/K)=壁のK値(W/m2K)×壁の面積(m2) という風に求められますね。 同じように、天井、窓、床から逃げていく熱量も計算できます。 家全体の熱損失量(温度差1Kあたり)は、それらを合計すれば、算出できます。 Q値はというと、 Q(W/m2K)=温度差1Kあたりの全熱損失(W/K)÷延床面積(m2) で求まります。 モデルハウスとしては、延床面積40坪の総2階を考えることにしました。 1階床面積は20坪、つまり20×3.3=66m2 だいたい64m2として、8m×8m 高さは、1階あたり3mとして、合計6m 窓の合計面積は、ざっくりと20m2とします。 壁の面積は、8(m)×6(m)×4-20(m2)=172(m2) 床と天井の面積は両方とも、8(m)×8(m)=64(m2) 例として、我が東急ホームで計算してみます。 東急ホームのK値は、 壁=0.41、天井=0.24、窓=1.74、床=0.40 なので、 温度差1Kあたりの全熱損失は、 壁 =0.41x172=71(W/K) 天井=0.24x64=15(W/K) 窓 =1.74x20=35(W/K) 床 =0.40x64=26(W/K) となり、 総熱損失は、71+15+35+26=147(W/K) となりますね。 冬場、寒い時は、外気が2℃として、室内を22℃に保ちたいと考えると、温度差は20Kになりますので、逃げていく熱損失量は、 熱損失=147(W/K)×20(K)=2940(W)≒3(kW) となります。 暖房器具でこれだけの熱量を供給しなければならないということになりますね。 ふ~ん、ところで、暖房器具ってどれくらいの熱量が供給できるんだろう? ここまで計算しておいて何なのですが、暖房器具の能力ってよく知らないんです。 とりあえず、今住んでいる賃貸マンションに設置されているエアコンを見てみたら、 「暖房標準能力 3.6kW」 と書いてありました。 としたら、これ1個ですむ計算になってしまいますね。 そんなんでいいんでしょうか?う~ん、よく分かりません。 これについては、もう少し調べてみます。 それはさておき、Q値を求めることにします。 Q=147(W/K)÷(64(m2×2)=1.15(W/m2K) ミルクリークのカタログに載っているQ値を見ると、 Q=1.3W/m2K となっています。 だいたい近い値が出ました。 (Q値は家の形状、窓の量などによって変わりますので、厳密に一致するわけではありません) ということで、次回は同じ条件のモデルハウスで各メーカーのQ値を比較してみたいと思います。 スポンサーサイト
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