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♪ 木を見て森も見る (2)
2011 / 04 / 28 ( Thu )
「木を見て、森も見る」 解説編!
植栽の話ではなく、ピアノの話です(笑)

細部にばかりこだわって、
音楽全体の流れを見失ってもいけないし、
音楽全体の流れさえよければ、
細部はめちゃくちゃでもいいってわけでもないのが
ピアノの大変なところですよね。

口で言うほど簡単じゃないし、
そんなこと出来れば苦労しないのですが、
細部の練習をする時も、全体の一部であることを意識して、
練習すると、ちょっとは違うかなと、ふと思いました。

近い意識で細かい部分に神経を使いつつ、
同時に、遠い意識で全体の流れを感じるみたいな。。。
意識の重ね合わせ状態みたいな感じですかね。

一丁目一番地を探しているときに、
日本国東京都千代田区一丁目一番地であることを意識すると言うか。

そんなことができればいいなと思いつつ、
なかなか出来ません・・・(汗)

「テレビのレポーター」の解説編については、また改めて(笑)
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23 : 53 : 43 | ピアノ雑感 | コメント(6) | page top↑
∫ 群の逆元と逆行列
2011 / 04 / 27 ( Wed )
群論始めてまだ一週間の超初心者がこんな記事を書いて、
はなはだ申し訳ないのですが・・・

片側の逆元と単位元の存在を仮定するだけで、
もう一方の逆元・単位元の存在が証明できてしまう!


というのはなんだか摩訶不思議で、面白いですね!

詳しく書くと・・・

群 G を最小限の定義を用いて、以下を満たすような集合 G と定義します。

(1) 閉じた積が定義される。 すなわち、a,b ∈ G ⇒ ab ∈ G
(2) 結合法則が成立。すなわち、(ab)c = a(bc)
(3) すべての元 a に対して、ae = a となる 右単位元 e がGに存在。
(4) 元 a に対して、必ず、aa-1 = e となる 右逆元 a-1 がGに存在。

ここで、右単位元、右逆元の存在を仮定するだけで、
これらは自然に、
ea = a となる 左単位元
a-1a = e となる 左逆元
にもなっているらしいのです。

証明はわりと単純。
右逆元もGの元だから、さらに、その右逆元が存在するはずで、
a-1 (a-1)-1 = e

右単位元を用いながら、右辺を変形して、
a-1 (a-1)-1
= ( a-1 e ) (a-1)-1
= { a-1 ( a a-1 ) } (a-1)-1
= ( a-1 a ) { a-1 (a-1)-1 }
= ( a-1 a ) e
= a-1 a

∴ a-1 a = e

となり、a-1が左逆元であることは、証明終了。

ae = a に上の式を代入すると、
a ( a-1 a ) = a
( a a-1 ) a = a
e a = a

となり、eが左単位元であることも、証明終了。

なぜ、こんな記事を書いたかというと、
正方行列の逆行列との関連性。

AA-1 = E を満たす A-1 (右逆行列)が存在すれば、
A-1A = E となり、左逆行列でもある。
(有限次元の場合)

という定理がありました。

教科書に載っているこの定理の証明がなんだか複雑で、
あまりフォローする気になれないのですが、
群の場合のすっきりとした証明との違いは何なのだろう?
と、疑問に思ったんです。

考えてみると、大きな違いは、群の場合、
「右逆元にも、さらにその右逆元が必ず存在する」
ということが前提されているのがポイントなんでしょうね。

上の行列の定理の場合、
AA-1 = E を満たす A-1 (右逆行列)が存在することはわかっても、
さらにその右逆行列 (A-1)-1 が存在する保証はないので、
群のような証明の論理が使えないということになります。

というよりも、
この定理を別の手段で証明してはじめて、
正則行列が群をなすことが示せるという論理なんでしょうか。

もう少し群論読み進めてみないと、わかりませんね。
あまり深みに入らないように気をつけます(笑)


参考文献:
Frederick W. Byron Jr. Robert W. Fuller
"Mathematics of Classical and Quantum Physics"

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23 : 05 : 25 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
♪ 木を見て森も見る
2011 / 04 / 26 ( Tue )
最近、思うに・・・

木を見て、森も見るべし!

かなと。

そして、

テレビのレポーターの如く・・・

です(笑)

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23 : 51 : 36 | ピアノ雑感 | コメント(0) | page top↑
∫ 群論 (3)
2011 / 04 / 26 ( Tue )
群論は、非常に面白いけど、頭使いますね!
ふだんとは違う脳みその部分を使う気がします(笑)

先日の記事でご紹介した洋書は、やっぱり難しすぎて、
既についていけてないので、
先日、買おうかどうか迷っていた「群と表現」という本を
アマゾンの中古で注文しました!

ところで、いろいろ、ネットで調べていたら、
この本が分かりやすいと定評があるようですね。

群論への30講 (数学30講シリーズ)
群論への30講 (数学30講シリーズ)志賀 浩二

朝倉書店 1989-08
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非常に迷ったのですが、やはり、前の記事で紹介した「群と表現」の方が
一番知りたいユニタリ群と角運動量のことがバッチリ書かれているので、
まずは、そちらを買うことにしました。

来週、GWにアメリカ出張があるので、長時間フライトのお供によさそうです(笑)
もっとも、いつも、本を用意してはいくものの、
寝たり、食べたり、映画見たり・・・で忙しく、あんまり読めた例ありませんけどね(汗)

そして、とりあえず、今は、この本の最後の章にちょっとだけ載っている
群論の入門部分を読んでいます。

Mathematics of Classical and Quantum Physics
Mathematics of Classical and Quantum PhysicsFrederick W. Byron Jr. Robert W. Fuller

Dover Publications 1992-08-20
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この本も、アメリカ滞在時に買いこんだ安い洋書のうちの一冊ですが、
これが、とても分かりやすい良書なんですよ。

以前に特殊関数の記事で紹介した物理数学の本の洋書版みたいな本で、
物理数学のいろいろな項目が一冊に詰め込まれているのですが、
この本は、変分法、ベクトル空間からヒルベルト空間、複素解析、グリーン関数、
そして群論まで載ってると言う詰め込みよう(笑)

もちろん、ページ数の関係で全部を網羅することは不可能ですが、
それなりに証明もちゃんと載っていて、分かりやすいです。
その群論のところを読み始めたばかりですが、
初めに読んだ洋書とは比べ物にならないぐらい分かりやすい!
これから、どうなるか分かりませんが、もう少し読み進めてみたいです。

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23 : 03 : 07 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
♪ ソナチネ9番 (3) フレーズ処理
2011 / 04 / 24 ( Sun )
せっかく、原典版を使っているのだからということで、

フレーズが閉じる(落ち着かせる)と思うところを
自分なりに考えて、楽譜に記入してくること。


という宿題が出ました。

特に決まった答えがあるわけではないようなのですが、
明らかに音楽的に間違いと言うケースはあるようです。

少し考えてはみたものの、考えてもよくわからないので、
最後は、えい!と、一発勝負で、楽譜見ながら、頭で音楽鳴らして、
閉じると思うところはすべて、マーキング。

こんなんでいいんだろうかと思いつつ、
次のレッスンで確認していただいたら、
一か所、明らかにおかしいところがありましたが、
意外にも、それ以外は、問題なしでした(笑)

というわけで、自分でマーキングした通りに、
そのポイントでフレーズを閉じながら、弾く練習をしていますが、
これがなかなか難しい!

自分では閉じてるつもりでも、全然、閉じてなくて、
演奏が突っ走ってしまってるようです。。。

変に間を開けすぎるのも、変だし、
いったん落ち着かせるというのは難しいですね。

どうも、ソナチネ9番って、ノリノリの曲なイメージがあるのですが、
ノリノリの中にも、きちんと細かく区切っていかなくてはいけないんですよね。
古典派、すべてその弾き方が要求されるんだとは思うのですが、
その癖をこの機会に身に着けるようにってことですね。

上手な人の古典派、聴くと、すごく落ち着いた気分になれますが、
きっと、こういうところがポイントなんでしょうね。

落ち着いた古典を弾けるように、頑張ります!

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14 : 58 : 45 | ピアノ練習記(ソナチネ) | コメント(0) | page top↑
∫ 群論 (2)
2011 / 04 / 24 ( Sun )
ずっと昔に、仕事でアメリカに住んでたことがあり、
その時になんとなく買っておいた群論の本。

Group Theory and Its Application to Physical Problems (Dover Books on Physics and Chemistry)
Group Theory and Its Application to Physical Problems (Dover Books on Physics and Chemistry)Morton Hamermesh

Dover Publications 1989-12-01
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なんのために、こんな本を買ったのか分かりませんが、
このDoverというところの本は、とにかく安かった!
という記憶だけはあります(笑)
一冊あたり1000円前後という、専門書にしては破格の安さ。

もちろん、これまでは本棚に「つん読」状態でしたが(汗)、
ここへ来て初めて、読み始めてみました。

まだ、本当に初めの群の用語定義のあたりですが、
なかなか面白いですね!
(初めだから、そんなことが言えるだけかもしれませんが)

近くの書店で、群論関係の本をいろいろ立ち読みしてみましたが、
しっくり来たのがこの本。

群と表現 (理工系の基礎数学 9)
群と表現 (理工系の基礎数学 9)吉川 圭二

岩波書店 1996-10-18
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純粋数学モノではなく、物理志向のもの。
特に知りたい、回転群と角運動量のかかわりが分かりやすく
書かれてそうなので、興味津々。

昨日、都心に行く用事があったので、神保町の古本屋によってみたのですが、
あいにく、このシリーズのこの巻だけありませんでした。。。
アマゾンの古本を注文してもいいのですが、
今、読み始めている洋書の方もわりと読み進められそうな感じなので、
しばらく洋書の方で行ってみようか、迷い中。

そして、せっかく古本屋によったので、
かの有名な人気書、J.J.サクライの「現代の量子力学」を買いました。
初めの方だけ少し読んだことがあって、
皆さん絶賛されるだけあるなあと思っていたので、
いずれは購入したかったんです。
ちなみに、買ったのは、改訂前の初版です(安かったので・・・)

Modern Quantum Mechanics (2nd Edition)
Modern Quantum Mechanics (2nd Edition)J. J. Sakurai Jim J. Napolitano

Addison Wesley 2010-07-14
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基本的には、シッフをメインに続けていくつもりですが、
こちらも並行して読めればなあと思います。
単なる、コレクションにならないことを願って・・・(笑)

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13 : 43 : 37 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 群論
2011 / 04 / 22 ( Fri )
どうにも、物理数学ネタの連続でスミマセン。

角運動量を理解するぞ!という意気込みで、
シッフを読み進めていたのですが・・・

第27節(回転、角運動量、ユニタリー群)の途中あたりから

シッフ先生、暴走してやしませんか!?

いきなり、群論のオンパレード!(笑)
SU(2)やらSU(3)やら・・・???

まあ、自らの数学的素養のなさの致すところなので、
文句言える筋合いはまったくございませんが・・・

群論だけは、手を出したくない・・・と思っていたのですが、
やらなきゃ、だめですかね。

その前の節(26-5 群の概念)で、
「群論の形式的な面は本書では本質的には無用であるはずである・・・」
と書かれているので、安心しきってたんですけどね。
そのあとに続く「とはいうものの・・・」という表現がちょっと気にはなってましたが(笑)

やっぱり、群論やらなきゃだめってことですか?(笑)

いずれ、どこかで必要になるだろうからやった方がいいでしょうね。
アマゾンで良書がないかいろいろ検索してみて、
カスタマレビューを眺めて、いくつかよさそうな本ありましたが、
群論自体、かじったこともないので、どの本がいいのかよくわかりません。
とりあえず、昔、なんとなく買った洋書の本をパラパラとめくってますが、
大変そう・・・(^^;

束縛状態のところでは、特殊関数を予習して、
行列形式のところでは、線形代数を勉強して、
物理やろうとすると、ほとんど数学に時間が取られている気がしますね(笑)
すべて、数学的素養がないからですけど・・・(汗)

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13 : 08 : 02 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 角運動量
2011 / 04 / 20 ( Wed )
量子力学の勉強の進捗状況。

特殊関数の修行をしばらくやってたおかげで、
(これに関しては、「修行」という語感がぴったり・・・笑)
束縛状態(調和振動子、水素原子など)のあたりは、
だいぶ理解が深まってきた気がします。
とにかく、計算に次ぐ計算で、気づいてみたら、
もう、ファイル2冊分ぐらいになってるし・・・(汗)

次は、連続状態(衝突、散乱)で、こっちも超重要なのですが、
シュレディンガー方程式を解くのにいい加減飽きたので、
気分を入れ替えるために、とりあえず、スキップ(笑)
もちろん、重要だし、ここで知りたい知識もたくさんあるので、
あとでやるつもりではいます^^;

で、このところ記事にしていた行列形式をさらっとやって、
対称性に入りました。
ここでは、「角運動量」をなんとかモノにしたいんです!

この角運動量というやつが難物で、
これまで何度勉強しても、いまいち理解できない・・・>_<:
古典力学の世界なら、L = r x p で、
中心力場では保存するというだけの非常にわかりやすい話なのですが、
量子力学になると、なんであんなに難しくなるんだろう?

いろんな演算子が出てきて、さっぱり何をやっているのか
わからなくなってしまいます。。。
おまけに、スピンも登場するし。

とはいっても、
電子は原子核からの中心力場で運動するので、
角運動量が分からないと、お話になりません。
今回こそは、乗り越えるぞ!

・・・と、とりあえず、宣言しておけば、
乗り越えられるような気がする(笑)

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17 : 37 : 31 | 物理(量子論) | コメント(0) | page top↑
∫ 量子力学の行列形式 (3)
2011 / 04 / 20 ( Wed )
前回は、演算子を行列として表示するところまで書きましたが、
今回は、ようやく、対角化の話までもっていけそうです。
シリーズ物は、たいてい途中で放置される傾向が強いので、
今回は、頑張ったかも!(笑)


ハミルトニアンを2種類の基底を用いて、行列表示することを考える。

一つ目は、ハミルトニアン自身の固有状態 |k> を基底に取った場合。

Hkl = < k | H | l >      (1)

二つ目は、別の演算子Ωの固有状態 |μ> を基底に取った場合。

H'μν = <μ | H | ν >    (2)

演算子としては同じものであるが、単に行列として見たときには、
別の行列になるので、区別するためにプライム( ' )をつけた。

前回の議論からわかるとおり、
(1)は対角型となるが、(2)は一般には、対角型ではない。

基底を変換することによって、(2)から(1)の表示へ持っていければ、
数学的には、行列の対角化と同じ操作をしていることになる。

さらに、正規直交基底から別の正規直交基底への変換なので、
内積・ノルムを不変にするユニタリ変換である。
つまり、エルミート行列のユニタリ変換による対角化を行っていることになる。

このことをはっきりさせるために、もう少し詳しく考察してみる。

対角型になっていない(2)からスタートすることにして、基底の変換を考える。
基底 |ν> を 基底 |k> を使って表す。
基底は、どちらも完全系をなしていると仮定しているので、

|ν> = Σk ak | k >     (3)

のように展開形で書ける。

|k>の系列の一つの基底 |l> との内積を取ると、

< l | ν > = Σk ak < l | k> = Σk ak δkl = al

となるから、係数 al は、

al = < l | ν >

と書けることが分かる。これを(3)に用いると、

|ν> = Σl | l > < l | ν >

| l >< l | のように2回以上出てくる文字について、面倒なので、
Σlを省略する記法が存在して、それを適用すると、

|ν> = | l > < l | ν >  (4)

と書ける。
これをじっくりと観察すると、

| l >< l | = 1 (恒等演算子)   (5) 

となっていることが分かる。

全く同様に、<μ| についても、

<μ| = < μ | k >< k |   (6)

と出来ることが分かるので、(4)と(6)を(2)に代入すると、

H'μν = < μ | k >< k | H | l > < l | ν >

と書ける。
同じ式を次のように見ると、
やっていることは、単純に恒等演算子 | k >< k |と| l >< l |を挿入しているだけである。
(恒等演算子だから、式を変えないのは当たり前)

H'μν = < μ | k >< k | H | l > < l | ν >

ところで、中央に対角型(1)の Hkl が現れたのに気づく。

ここで、< μ | k > = Uμk という成分を持つ行列 U を定義。

< l | ν > = < ν| l >* = U+   より、

H'μν = Σk Σl Uμk Hkl U+

と書き表すことができて、結局、これは行列の積として、

H' = U H U+

と書くことができる。

Uがユニタリ行列であることを確認するには、
(5)の恒等演算子の性質を利用して、

[ U U+ ]μν = <μ | k >< k | ν > = < μ | ν > = δμν
[ U+ U ] kl = < k | μ >< μ | l > = < k | l > = δkl

となり、 U U+ = U+ U = E 

行列が有限次元の場合は、片方でよいが、
無限次元の場合は、両方を確認する必要がある。

というわけで、U+ = U-1 なので、

U+ H' U = H

となり、
エルミート行列 H'をユニタリ変換 U によって、対角化する操作と同じである
ことが確認できた。

以上で、このシリーズは終了の予定です。
教科書をまる写ししているわけではなく、
自分で論理を再構成して書いているので、
間違ってるかもしれません!要注意です(汗)

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12 : 57 : 10 | 物理(量子論) | コメント(0) | page top↑
∫ 量子力学の行列形式 (2)
2011 / 04 / 19 ( Tue )
前回は、状態ベクトルを適当な基底を使って、成分表示しましたが、
今度は、演算子の成分表示について、考えてみます。

演算子は、ベクトルに作用するので、成分表示した場合には行列となる。
つまり、それらの成分は、行列の要素となる。

たとえば、ある演算子Aに対して、
ハミルトニアンの固有状態 |k>を基底に取った場合の行列要素はどうなるか?

第 k 行第 l 列の行列要素 Akl は、

Akl = < k | A | l >   と表せる。

ここで、<α|β> は、ベクトル的な内積を表し、
上の式は、Aを |l> に作用させた後、|k> との内積を取るという意味。

            ↓k
|k> = ( 0, 0, ・・・, 0, 1, 0,・・・ )
            ↓l
|l> = ( 0, 0, ・・・, 0, 1, 0,・・・ )

ということを思い出して、
実際に < k | A | l > を行列計算してやると、
Akl という成分だけが取り出されることが容易にわかる。

これらの要素を全部並べれば、行列となり、演算子の成分表示ができた。

同じようにして、ハミルトニアン演算子Hの成分表示をしてみると、

Hkl = < k | H | l >   となる。

ところが、|l> はHの固有ベクトルだったから、

H |l> = El |l>   なので、

Hkl = El < k | l > = El δkl

となり、Hは対角成分のみだけが値を持つ対角型行列となる。

以上の考察からわかること。

ある演算子の成分表示である行列は、
その演算子自身の固有状態を基底に取った場合は、対角型となる!


ハミルトニアンの行列は、エネルギー固有状態を基底に取った場合は、対角型となる。

やっと、対角行列が出てきたので、今回はこの辺で。

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12 : 46 : 25 | 物理(量子論) | コメント(2) | page top↑
∫ 量子力学の行列形式 (1)
2011 / 04 / 18 ( Mon )
せっかく、対角化の記事を書いたところなので、
量子力学でどう使うかについてまで、
まとめておこうかなと思ったのですが、
意外にどう書いたらいいか難しいですね!

※この記事は、シッフの「量子力学」を参考にしています。


量子力学的状態は、抽象的なベクトルで表現できる。

Diracが考案したブラケット記法を用いることにして、
たとえば、ある状態αをベクトルとして、|α>と表す。
(このベクトルを「ケット」と呼ぶ)

ハミルトニアンHの固有値Ekに対する固有状態を |k> と書くことにすると、

H |k> = Ek |k>

Hはエルミートだから、|k> を正規直交基底とすることができ、
完全系であれば、任意の状態αを次のように展開することができる。

|α> = Σk ak |k>

この展開係数を並べると、成分表示になり、ベクトルっぽく見えてくる。

|α> = ( a1, a2, ・・・, ak, ・・・ )

同じように、|k>をこの成分表示で表すと、
          ↓k
|k> = ( 0, 0, ・・・, 1, 0, ・・・)

という風に、k番目だけが1になった単位ベクトルである。

ところで、正規直交基底の取り方なんて、他にもいくらでもありうるから、
これ以外の成分表示で表すことも出来る。

たとえば、ハミルトニアン以外の別のある物理量演算子Ωの
固有状態を基底にとることを考える。
固有値をωμに対する固有状態を|μ> と書くと、

Ω|μ> = ωμ|μ>

物理量演算子なので、エルミートだとすると、
やはり、正規直交基底とすることができて、
完全性を仮定すると、状態αを

|α> = Σμ bμ |μ>

のようにも展開することができる。

同様に、成分表示にすると、

|α> = ( b1, b2, ・・・, bμ, ・・・)

今度は、基底自体を成分表示すると、|k>の時と同様に、
           ↓μ
|μ> = ( 0, 0, ・・・, 1, 0, ・・・)

この|μ> を基底に取った表示では、
もはや、|k> は先ほどのようにきれいな形では表せない。
(すべての成分に値を持つことになる)

まだ対角化はでてきませんが、とりあえず、今回はここまで。

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22 : 26 : 04 | 物理(量子論) | コメント(0) | page top↑
∫ 高校物理のバイブル
2011 / 04 / 17 ( Sun )
今日は、僕が高校の時に出会って、すごく感銘を受けた
高校物理のバイブルとも言うべき不朽の名著をご紹介します。

駿台予備校講師、山本義隆先生の「物理入門」!

今はだいぶ版が変わって、「新・物理入門」になっているようです。
書店でなかなか見つけられないので、中身が当時と変わってないか確認できません。
おそらくそんなに大きくは変わってないことと思いますが。
現在、アマゾンでは中古しか買えないようですが、駿台文庫から買えるようです。

新・物理入門 (駿台受験シリーズ)
新・物理入門 (駿台受験シリーズ)山本 義隆

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受験テクニックに偏重した解き方重視の参考書と違って、
物理の本質的な骨格の部分に重きを置いて書かれているのが特長。

その意味では、物理に興味のない人にとっては、
無駄にハイレベルと感じてしまうかもしれませんが、
大学で物理を志そうと思っている高校生にとっては、
これを読んでいるか読んでいないかで
大学初年度の授業の理解度が大きく変わってくることでしょう。

大きな違いは、基本的に微分積分を容赦なく使っていること。
高校物理の教科書では、微分積分をいっさい使わずに説明していますが、
これは通常、微分積分が高校3年の数学で習うのに対し、
物理を前倒しで教えるためには、そうせざるをえないという事情があります。

しかし、敢えて言うならば、
微分積分を使わずして、物理を理解するというのが、そもそも無理な話。
(科学読み物的な理解なら、別ですが・・・)
その結果、ごまかしを入れて強引に誘導するか、
論理の順序を意図的に反転させて、微分積分を回避するか、
天下り的に式を羅列するという状態になってしまっています。

そもそも、物理に興味を持つ人種というのは、
厳格な論理性を好む人(つまり、理屈っぽい人・・・笑)なわけで、
ごまかしで説明されたのでは、興味を持とうにも持てなくなってしまいます。

この本は、あえてそのタブーを犯して(タブーかどうかは知りませんが・・・)
微分積分をバリバリ使うことによって、
本来の物理学の論理性を保ったまま、書かれているので、
多少ハードルは高いですが、
本当の意味で物理を理解したい人にとって、
これほどよい参考書はありません!


もちろん、微分積分のことだけでなく、
山本義隆先生の才によるところも大きいです。
大学の教科書は、当然、微分積分など数学を駆使して書かれていますが、
この本の驚くべきことは、高校の範囲の数学のみで記述されていること。
高校数学をきっちりマスターしていれば、必ず、読めます!

僕が高校時代にこの本に出会えたのは、ほんとに幸運だったと思います。
この本と出会ったきっかけは、
熱力学で断熱変化を記述するポアソンの法則の導出が知りたかったこと。
PVγ = Const. という式ですが、
この式は、どんなにごまかしても、微分積分を使わずに導出するのは困難。
そこで、教科書では、苦肉の策で、「くわしい理論によると・・・」と書かれていたのです。
これで一気にモティベーションがダウン(笑)

せっかく、ここまで辛うじて一歩一歩理解しながら、
自力登頂を目指していたのに、
途中でエレベータに乗らざるを得なくなった気分といえば分かるでしょうか(笑)

そこで、この導出が載っている参考書はないかと探し回って、
唯一、見つけたのがこの本だったわけです。
しかも、導出は、わずかの3行です!(笑)
その時、微分積分の威力と必要性というものを思い知りました。
(たった3行の数式を「くわしい理論」と書かざるを得ない事情っていったい・・・)

そして、この本を即購入!
まだ、高2で微分積分は全く習ってませんでしたが、
この本が読みたい一心で短期集中で微分積分を独学で習得したのち、
この本を読みふけりました。

今、読んでもほんとにすばらしい内容です。
大学で物理を学びたい高校生はもちろん、
物理を始めたい社会人の方にもおすすめの書です!


こんな名著を書かれた山本義隆先生の授業、一度、受けてみたかったなあ。

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11 : 22 : 26 | 物理(雑感) | コメント(0) | page top↑
♪ プレインベンション修了
2011 / 04 / 15 ( Fri )
ずっとやっていたプレインベンション25番「ブレ」。
このたび、ようやく合格できました!

とにかく、長かった!一年ぐらいやってたんではなかろうか(笑)
今までやってきたプレインベンションの中で一番難しい曲なのは確か。
追っかけテーマみたいなのもあるし、
インベンションに近い感じかもしれません。

そして、まったくの想定外でしたが・・・
プレインベンション修了と相成りました!

難易度順だと、この曲より難しいのが何曲かあるのですが、
そのうちのサラバンド(ヘンデル)は既にやってるし、
他の曲はやらないようです。

というわけで、次回から、ついに・・・
インベンションデビューです!

楽譜は、先生のご指定でこちらの版。

J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア 全音ピアノライブラリー
J.S.バッハインヴェンションとシンフォニア  全音ピアノライブラリー市田儀一郎

全音楽譜出版社 1987-09-25
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パラパラとめくってみたけど、やっぱり、難しそうですね。
これは、一曲一年ぐらい平気でかかりそうだな(笑)

何番から始めるのか、うっかり聞き忘れてしまいました。
メールで聞いておこうと思います。

とりあえず、これで皆さんと話が合うようになるのが嬉しいですね!

それと、前からずっと気になってたのですが、
"invention"って、「発明」ですよね???

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23 : 57 : 32 | ピアノ練習記(ポリフォニー) | コメント(8) | page top↑
♪ 全調スケール (1)
2011 / 04 / 15 ( Fri )
ハノン38番(除夜の鐘)に加えて、
最近は、39番の全調スケールも少しずつ、始めています。

今のところ、ハ長調、イ短調、ヘ長調、ニ短調まで。
ハ長調、イ短調は、少しずつ覚えてきましたが、

ヘ長調が難しい!!!
左手指くぐりの3と4をなぜか、間違えてしまうんです。
ハ長調と同じはずなのに・・・
むしろ、右手の方が変則なんだけど・・・
右手の変則性に左手がつられてしまうのでしょうか。

まあ、もっと難しいのがこの先たくさん出てくるだろうから、
こんなんで、めげてる場合じゃないですよね(汗)

それはそうと、長調と短調だと、やっぱり短調がいいですね!
和声的短音階、旋律的短音階と続けて、最後にカデンツ!
この短調の響きがなんともたまりませんね(笑)

最近は、曲なら、しっとり長調も好きですが、
スケールはやっぱり短調に限る!(笑)
短調が混ざってるから、この練習、頑張れます!

ところで、今日のレッスンでは・・・
38番と39番のハ長調で、
ビックリするほど、良くなってますよ~」
と、こっちがビックリするようなおほめの言葉をいただけました(笑)

「相当練習しましたか?」と聞かれましたが、
最近は、物理熱≫ピアノ熱で、あんまり身を入れて練習してないんですよね。
なにしろ、行列の対角化ぐらいしかやってませんから(笑)
結局、練習の効果が出るのは意外に遅い!?
って結論になりましたが、本当かな。

まあ、でも、往々にして、次のレッスンでは元に戻っていて、
ぬか喜びに終わってしまうケースも多いので、
この感覚をなるべく離さないようにしたいと思います。

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23 : 21 : 46 | 脱力への道 | コメント(0) | page top↑
∫ エルミート行列のユニタリ変換による対角化
2011 / 04 / 14 ( Thu )
なぜ、エルミート行列の対角化が重要か?

それは、エルミート行列は必ず、実数の固有値を持つため、
実測できる物理量の演算子は、エルミート行列で表されるから。
しかも、ユニタリ変換、すなわち正規直交性を不変にする基底の変換で
対角化できるのがポイント。

というわけで、このあたりを少し。。。
(勉強中の身なので、間違ってるかもしれません・・・)

まず、随伴行列とは、Aに対して、
( x, Ay ) = ( A+x, y )
となるような行列A+のこと。

具体的には、ベクトルの内積を行列の積として計算すると、
(x, Ay) = xT*(Ay) = xT*Ay = (AT*x)T*y = (AT*x, y)
となるから、
A+ = AT*
すなわち、随伴行列は、転置して複素共役をとったものになる。

この随伴行列A+が自分自身Aと等しい、
自己随伴な行列をエルミート行列と呼ぶ。
式で書くと、A+ = A
自分の分身が自分自身みたいなイメージでしょうか?(笑)

エルミート行列ならば、
( x, Ay ) = ( Ax, y )
となり、そのままの形で、内積の右へ行ったり、左へ行ったり・・・
と、自由自在に活躍できるってわけですね!

ユニタリ変換とは、
変換しても内積を不変にするような変換のこと。
つまり、
( Ux, Uy ) = ( x, y )
となるような変換。
内積が不変だから、内積で定義されたノルムも不変。
よって、正規直交基底は、変換されても、正規直交基底になる。
複素空間上の軸が回転するイメージでしょうか?

さっきの随伴行列を使うと、
( Ux, Uy ) = ( U+U x, y )
だから、 U+U = E で、 U+ = U-1

以上が定義の話。
ここからは、Aを正則なエルミート行列として話を進めます。

固有値λi、固有ベクトル pi とすると、
A pi = λi pi   (pi≠0)

正則性から、pi はn個あり、すべて線形独立。
(ここ、合ってるかどうか、自信なし)

( pi, Api) = λi ( pi, pi) = λi |pi|2
( Api, pi) = λi* ( pi, pi) = λi* |pi|2

エルミートならば、この2つは等しいはずなので、pi≠0の仮定より、
λi = λi*、すなわち、エルミート行列の固有値はすべて実数!

前回の固有値と対角化の話を使うと、
固有ベクトルを並べて、行列 P を作れば、
P-1AP = D と対角化できるが、
この固有ベクトルは、定数倍しても固有ベクトル。
なぜなら、A(αp) = αAp = αλp = λ(αp)
というわけで、
固有ベクトルは、ノルムが1になるように、正規化できる。

また、固有値が異なる2つの固有ベクトル pk、pl を考えると、
(i と j にしようと思ったら、添え字の文字が小さすぎて、区別できない・・・汗)

( pk, Apl) = λl ( pk, pl)
( Apk, pl) = λk ( pk, pl)

エルミートなので、上の2つは等しいはず。
λk ≠ λl という仮定から、( pk, pl) = 0 となる。
異なる固有値に対する固有ベクトルは直交する。

固有値が等しい2つ以上の固有ベクトルがあると、
それらは直交するとは限らないが、
線形独立であるという仮定を置いたので、
シュミットの直交化法により、
直交した固有ベクトルを作ることが可能。

(線形結合が固有ベクトルとなるのは、上の定数倍と同様に証明可能)

以上を総合すると、
固有ベクトルとして、正規直交基底を作ることができる!

そこで、正規直交化した固有ベクトル ui を並べて、行列 U を作ると、
行列 U = ( u1 u2 ... un ) はユニタリ行列である。
なぜなら、
( U+U )kl = ( uk, ul ) = δkl となり、U+U = E

結論として、
正則なエルミート行列は、ユニタリ変換で対角化できる!
U+AU = D

正則性のところがちょっと自信ないですが、こんな感じです。
もっと簡単にまとめようと思ってたのですが・・・(汗)

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22 : 31 : 00 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
東京歴史散歩 ④霞が関~虎ノ門
2011 / 04 / 13 ( Wed )
昨年末の歴史散歩記。
これも早く書きあげないと・・・(笑)

バックナンバーは、こちら!
東京歴史散歩 ①将門首塚
東京歴史散歩 ②皇居東御苑
東京歴史散歩 ③皇居外苑~桜田門

皇居を堪能した後は、桜田門を出て、霞が関へ。

こんなものを発見!

kasumigasekiato01.jpg

「霞が関」という関所がほんとにあったんですね。
知りませんでした・・・ネタ本にも載ってませんでしたね。

そして、虎ノ門へ。

すると、ビルの向こうに神社が見えるではありませんか!?
鳥居は、ビルのこちら側にあるんですよ。
参道は、見事にビルの真下!
なんとも都会らしい光景です(笑)

toranomonkotohira01.jpg

虎ノ門金刀比羅宮という江戸時代からある由緒ある神社のようです。
ホームページの昔の写真を見ると、
当たり前のことですが、当時はビルはなかったんですね。
ビルと共存している都会らしい不思議な光景です。

toranomonkotohira02.jpg

さて、この後は、一度行ってみたかった愛宕神社へ向かうのですが、
少し疲れて、お腹が減ったのと、ネタ本の予習が間に合ってなかったので、
どこかで喫茶でも・・・と探してみたところ、

見渡しただけで、
STARBUCKS、EXCELSIOR、TULLY'S、・・・
とすべて揃っているではないですか。
さすが、都会は違うなあと感心ひとしきり(笑)

というわけで、Veloce(ヴェローチェ)で一服。
実は、大学生時代、CHAT NOIR(シャノアール)が大好きで、
毎日のように入り浸っていたことがあり、
それ以来、同じ系列のVeloceにも思い入れがあるんです。

日が暮れてしまうので、あまり長居もしてられません。
サンドイッチ食べながら、ネタ本を斜め読みした後は、愛宕神社へ!

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23 : 46 : 32 | 歴史 | コメント(0) | page top↑
∫ 固有値と対角化
2011 / 04 / 13 ( Wed )
行列の固有値と対角化について、思い出し中。

確か、高校の教科書には載ってなかったと思いますが、
大学受験では、なにげに、行列のn乗を求めるときの必須テクでしたよね!
(確か、高校の授業でも教わりました)

実際には、n乗を求めるのがそんなに重要なのかどうかは知りませんが、
(行列の級数の収束性とか考えるのには必要か・・・)
固有値と対角化自体は、量子力学では超重要な概念なのです!

というわけで、頭の整理。
線形代数の本を一から読んでいると、それはそれで面白いんだけど、
それだといつまでも物理に入れないので、
最低限の知識で雰囲気だけでもつかみたいってことで・・・(笑)

n次正方行列 A に対して、ある複素数λと複素ベクトルpが存在して、

A p = λ p  (p≠0)

と表せるとき、λをAの固有値、pをそれに対する固有ベクトルという。

(A - λE) p = 0

で、p≠0の解をもつためには、

det (A-λE) = 0

となり、これは、λのn次方程式になるので、代数学の基本定理より、
解は複素数として、重根を含んで、n個ある。
これらの解を λi、pi ( i = 1, ... , n ) とする。

重根(つまり縮退)がある場合は、pi はすべて線形独立とは限らないが、
n個ともすべて線形独立である場合のみを考えることにする。

線形独立なn個の pi を列ベクトルとして並べて、行列 P を作る。
P = ( p1 p2 ... pn )

AP = ( Ap1 Ap2 ... Apn )
= (λ1p1 λ2p2 ... λnpn )
= ( p1 p2 ... pn ) [ λ1 ... λn ]
= PD

ただし、D = [ λ1 ... λn ] は、λ1, ... , λnを対角要素にもつ対角行列を表すとする。

ゆえに、AP = PD

pi がすべて線形独立という仮定から、Pは正則、P-1が存在し、

P-1AP = D

という操作でAが対角化できることになる。

対角化した対角行列の対角要素は固有値となり、
対角化するための正則行列の列ベクトルは固有ベクトルとなる。


次回は、量子力学で重要となる
エルミート行列のユニタリ変換による対角化について、
整理してみます。

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22 : 18 : 44 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 非正方行列の逆行列②
2011 / 04 / 13 ( Wed )
前回記事で、
Aが非正方行列の場合、
XA = E かつ AX = E の両方を満たす逆行列 X = A-1 は存在しない!

ということが分かりました。

A を m x n として、
m > n の時は、AX = E が不成立。
m < n の時は、XA = E が不成立。
ということがわかりましたが、

m > n の時なら、 XA = E、
m < n の時なら、 AX = E
という片側だけの逆行列なら、存在してもよさそうですよね!

と思って、調べてみたら、Wikiの「逆元」の記事に書いてありました!

右逆行列左逆行列なる行列が実際に存在するようです。

たとえば、m > n の場合を考えます。
A の階数は最大と仮定して、rank A = n
転置行列 AT についても、rank AT = n
積 ATA は、階数は n となる可能性があり、n次正方行列であるから、
その場合、ATA は正則となり、
通常の意味での逆行列 (ATA)-1が存在します。

つまり、

(ATA)-1(ATA) = E

となり、結合法則を使って、これを

(ATA)-1AT A = E

と読みかえれば、

X = (ATA)-1AT として、XA = E となります。

m < n の場合も同様にして、
X = AT(AAT)-1 として、AX = E とすることができます。

つまり、m > n の場合は左逆行列、m < n の場合は右逆行列
定義できてしまうわけですね!

これって、何に使うかは知りませんが、
逆行列の話は、とりあえず、これでおしまい(笑)

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11 : 58 : 03 | 数学(代数・群論) | コメント(2) | page top↑
∫ 非正方行列の逆行列①
2011 / 04 / 12 ( Tue )
量子力学の行列形式のところを理解するのに、
ちょっと、線形代数を復習。
(忘却の彼方なので、一からやっているに等しいですが・・・)

正方行列(行数と列数が等しい) A に対して、AX = XA = E (Eは単位行列)
を満たすような行列 X が存在するとき、X を A の逆行列 A-1 という。


というのが、逆行列の定義ですが、ここで、素朴な疑問が!

どの本を見ても、正方行列についてのみ定義されていて、
正方行列でない行列(行数と列数が異なる)には、
逆行列は存在しないの?


つまり、A を m x n 行列として、X を n x m 行列とすると、
AX は m x m、XA は n x n となるので、

AX = Em
XA = En


(Emは、m次の単位行列)

というような X が存在しても、よさそうな気がする。
・・・ってわけです。

というのも、量子力学では、
ユニタリ行列で基底を変換して、エルミート行列を対角化するのが基本になりますが、
このユニタリ行列は、行と列で別の基底に対する成分になっているので、
個数が非対称でもよいのでは?と、思ってしまったのです。
(実は、有限次元では変換の前後で基底の数は
等しくないといけないので、だめなんですが・・・)

というわけで、よくよく考えてみると、やはり、
このようなXは存在しないということが分かりました。

行列の階数(rank)を考えると、わかります。
階数とは、線形独立な列ベクトルの数のこと。
Aをm x nとすると、rank A ≦ min(m, n)
今、m > n の場合を考えると、rank A ≦ n

AX = Em となる X を考えると、
X は n x m だから、rank X ≦ n
AX の階数は、 rank (AX) ≦ min( rank A, rank X ) ≦ n

一方、 Emは線形独立なm個の列ベクトルを含むので、
rank Em = m
となり、m > n だったので、
このようなXは存在しえないということになります。

もう少し簡単に説明するために、Aを3x2の行列、Xを2x3の行列として、
AX = E3 となるXが存在するかどうかを考えます。

つまり、
 A      X         E3 
|● ●|  |■ ■ ■|   | 1 0 0 |
|● ●|  |■ ■ ■| = | 0 1 0 |
|● ●|             |0 0 1 |

このような感じのXが存在するかどうか。

A = ( a1 a2 ) というように、列ベクトルで考えると、
線形独立な列ベクトルは最大でも2個(そもそも、列ベクトルが2個しかないから)
つまり、a1a2が線形独立な場合を仮定して、Aの階数は2。

xの成分を 
x11 x12 x13
x21 x22 x23
と書くとすると、

x11 a1 + x21 a2 = e1 = ( 1, 0, 0 )
x12 a1 + x22 a2 = e2 = ( 0, 1, 0 )
x13 a1 + x23 a2 = e3 = ( 0, 0, 1 )

となる。

e1e2e3は明らかに線形独立だから、この式は、
2個しかない線形独立なベクトルを組み合わせて、
3個の線形独立なベクトルが生成できる

という結果を示しています。

このようなことはありえないので、このようなXは存在しないんですね。

・・・と、ここまで考えると、
もっと単純に考えられることに気づきました(先に言えって言われそうですが・・・)

わかりやすいように、AとXが逆の場合を考えます。

 X      A         E3 
|● ●|  |■ ■ ■|   | 1 0 0 |
|● ●|  |■ ■ ■| = | 0 1 0 |
|● ●|             |0 0 1 |

このとき、Aは 2x3なので、v = Au という操作によって、
3次元ベクトルuを2次元ベクトルvに変換する線形写像を表します。

いわば、空間上の一点を平面上に射影してしまうようなものだから、
次元が一つ減ってしまって、情報量が減ってしまうわけで、
もはや逆には戻せるはずがありません。

つまり、逆変換 u = A-1v = A-1A u (つまりA-1A = E)をするような逆行列は
存在しないということになります。
なるほど、納得かも!

でも、今までの議論だと、片側の式を満足するだけなら、存在してもよさそうですよね。
と思って、調べてみたら、右逆行列とか、左逆行列というのは実際にあるそうです。
長くなってきたので、それについては、次回に。

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15 : 54 : 14 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
千鳥が淵の桜
2011 / 04 / 10 ( Sun )
先日、都心まで歯の治療に行ったついでに、都心散策。

抜歯後の運動は避けるようにと言われたものの、
あまりの陽気に誘われて、つい・・・(笑)

ちょうど、千鳥が淵が近かったので、満開の桜を見てきました!
chidorigafuchisakura01.jpg

人がたくさん!
ボートも全部、出払っていて、待ち行列が(笑)
いつもは、有名どころにお花見に行くことがないので、
例年に比べて人出がどうなのかは分かりませんが。

こちらは、国立劇場の桜。見事ですね!
nationaltheatersakura01.jpg

nationaltheatersakura02.jpg

それにしても、こんなに暖かいのに、
ダウンジャケットを着てきてしまったのは、痛恨でした(笑)
明らかに浮いてました。。。

職場が節電で空調入れてなくて、
いつも、ダウンジャケット着て仕事しているもので、つい癖で^^

その後は、本が見たかったので、神保町まで歩きました。

古本の楽譜を販売しているというウワサの古賀書店も発見!
入ってみましたが、ピアノ熱低迷のため、
楽譜見ても、あんまりときめきませんね。
店頭には、ツェルニーがたくさん並んでましたが、
余計に、ときめきません(笑)

そして、理系専門の古本屋を発見!
こちらは、最近の物理熱のおかげで、ときめきまくり!(笑)
かねてより欲しかった数学書など含めて、
あまりのお安さに3冊ぐらいを即購入!
いい買い物ができました^^

そうこうしているうちに、麻酔も十分切れたので、
大好きな駅そば(駅ではないですが)を食べて、帰宅の途へ。

駅は、節電でエスカレータがほとんど止まっています。
運動にもなるし、非常にいいことですが、
何度も乗り換えていると、だんだん息が・・・
いつも、どれだけエスカレーターに
お世話になっているかが身にしみますね(笑)
23 : 35 : 38 | おでかけ | コメント(2) | page top↑
♪ 脳内クロック生成
2011 / 04 / 02 ( Sat )
以前に、「脱力以外に必要なもの」と題した記事で、
速く弾くために、脱力以外に次の2つのものが
必要なのではないかと書きました。

脳内クロック生成
聴覚時間分解能の向上


その記事では、お題だけ書いて、中身を書いてませんでしたので、
今日は、「脳内クロック生成」について書いてみたいと思います。
(いつものごとく、間違ってるかもしれません・・・)

たとえば、メトロノームを「四分音符=100」にセットして、
ハノン38番高速スケールを弾こうとする時、
一拍に対して、「ドレミファ」「ソラシド」という風に
4つの音を入れなければなりません。

その音が左右揃って、均等に入るためには、
指が動くという以前に、脳がそのリズムを意識して、
左右の指をコントロールしていないといけないですよね。

ということは、指の動きも大事ですが、
脳内にそのタイミングを決めるクロックが生成されている必要がある
ということになります。

ここで、bpm (beats per minutes) という単位を作って、
(脈拍の単位として使われていると思いますが・・・)
四分音符=100の速さを 100 bpm と呼ぶことにすると、
メトロノームからの100 bpm の外部クロックに同期して、
脳内にその4倍の 400 bpm の内部クロックが
正確に生成されている必要があるのではないかと思うのです。

理屈の上だけでなく、実際に、メトロノームをセットした後、
しばらく、脳内で4倍クロックを生成する練習をしてから弾くと、
少し揃いやすくなる気がしています。

・・・などと、考えてみると、
実は、パソコンのCPUの動作と似ているのではないかと。

CPUでは例えば、マザーボードから100 MHzのベースクロックが供給されて、
それがCPU内部で20倍されて、2 GHz ( = 2000 MHz)のクロックで動作する
といったようなことが行われています。
(数値は、分かりやすい数字にしているため、最近のCPUの値とは異なります)

そして、僕も昔はやりましたが、オーバークロックといって、
CPUを規定周波数以上で動かすという健全な遊び(?)があります。
その常套手段として、外部クロックを少しずつ上げていくという方法があります。
例えば、100 MHzを1 MHz上げて、101 MHzにしてやると、
内部クロックが2 GHzから 2.02GHzに上がるというわけです。

これは、まさにメトロノームを上げて高速化する練習そのものですよね。
オーバークロックは、やりすぎると、CPUが対応しきれなくて、暴走するのですが、
スケール練習でもまったく同様に、やりすぎると、暴走します(笑)

脳の限界周波数を上げて、オーバークロックに対応できるよう、
頑張りたいと思います。

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