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∫ 内積が不変という意味
2013 / 05 / 07 ( Tue )
ローレンツ変換は、ミンコフスキー内積を不変にする変換なので、
「内積が不変」とはどういうことかということをずっと考えていて、
この意味に2通りあることに気づきました。
それで、ちょっと混乱していたようで、そこが整理できると、すっきりしました!

まず、計量テンソル gmn を定義して、
その計量を用いた場合の内積 (x, y) というものを

(x, y) = xm gmn yn = xm ym  (1)

で定義します。
最後の等式には、計量テンソルによる降階を使っています。

これを別の座標系に座標変換したとすると、
(つまり、別の基底で見たとすると)

(x', y') = x'μ g'μν y'ν = x'μ y'μ  (2)

となります。

(1),(2)どちらの式もテンソルの縮約を使うと、スカラーになるので、
内積は、座標変換によらず不変ということになります。

xm gmn yn = x'μ g'μν y'ν  (3)

これは、一般的なテンソルの性質だから、どんな座標変換に対しても、成立します。

どうなっているかというと、
座標変換をすると、x も y も成分が反変的に変化しますが、
それに対して、計量テンソルが共変的に変化してくれるように作られていて、
それぞれの変化が相殺して、内積は変化しないというわけです。

つまり、 g が g' に変化しているというところがミソなんですね!

ここで、
ローレンツ変換がミンコフスキー内積を不変にするというのは、
そういう意味での内積不変ではなくて、

g を g'にせず、g のまま用いても内積が変化しない

という意味なんです。

すなわち、

xm gmn yn = x'μ gμν y'ν  (4)

(3)式と比べると、単に、g のプライム記号が取れただけです。
たった、これだけの違いですが、ここが混乱していると、理解できないですよね。

言い方を変えれば、共変的に変化した計量テンソルがそのままの形を保っている
つまり、

g = g'

となっているとも言えます。

例えば、ミンコフスキー計量ならば、g = diag( 1, -1, -1, -1)ですが、
これが変換後も g' = diag( 1, -1, -1, -1) のままで形が変わらないということですね。

だから、「変換によって、計量(テンソル)が不変である」と言った方が分かりやすいのかなあ。
こういう言い方が合ってるかどうか分かりませんが・・・

そして、このような内積不変性は、ミンコフスキー内積に対しては、
ローレンツ変換でしか成立しないことになります。

ここのところが分かったことでだいぶ理解が深まりました。
・・・って、普通そんなに混乱しないものなんだろうか???
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20 : 19 : 56 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ n次元図形の表裏
2013 / 05 / 01 ( Wed )
一般のローレンツ変換(ローレンツ群)について、理解を深めたいと思い、
あれこれ考えているうちに、興味がどんどん飛び火してしまい、

n次元空間上の図形にも、表と裏があるか?

という疑問がわいて、このところずっと調べてました(笑)

「表と裏」という表現が正しいかどうかは分かりませんが、
ここに至った経緯は次の通り。

ローレンツ変換は、ミンコフスキー内積を不変にする変換だから、
まずは、ユークリッド内積を不変にする変換を考えて、
それとのアナロジーで理解しようと思ったわけです。

ユークリッド内積(通常の内積)を不変にする変換というのは、
ATA = 1 を満たす直交行列で表される直交変換です。

要するに、ベクトルの長さとベクトル間の角度を変えない変換だから、
回転とか鏡映とかのような変換でしょう。

2次元だと、簡単に計算できて、確かに、回転変換か鏡映変換になります。
この2つは行列式が1か-1かで決まるのですが、

そういえば、一般の一次変換の場合でも、
変換後の図形の面積は、行列式倍されて、
行列式の値が負の場合は、図形が裏返しになる(つまり、鏡映操作が含まれる)
・・・と、高校で習った記憶がありましたね。

実際、どうして、そのようになるんだっけ?
と思い出しながら、2次元の場合は簡単な計算で理解することができました。

それでは、n次元の時はどうなるんだろう?
ということが気になり始め、
そもそも、n次元でも表裏という概念があるんだろうか?
という疑問に発展(笑)

2次元の場合は、
たとえば、「さ」という図形に鏡映変換を施すと、
「ち」という図形になるといったイメージですね。

3次元の場合は、「右手系」と「左手系」ということになるようです。
立体的に考えた場合、右手の形をいくら回転させても、
左手の形に一致させることはできないですよね。
一致させるには、必ず、鏡映変換が必要になります。
3次元の場合も、行列式が負の時に、右手系と左手系が入れ換わるようです。
(ちゃんとした計算はまだ追えてませんが・・・)

n次元の場合でも、「右手系」と「左手系」に相当するものがあるんだろうかと
調べてみたら、まだ断片的な知識しかありませんが、
どうやらありそうですね。

「有向体積」という概念があるらしく、
n次元体積にも向きがちゃんと定義できるようです。
その定義に、行列式が使用されているので、
やはり、行列式の正負でその向きが入れ換わりそうな感じです。

そういえば、n次元体積も変換によって、行列式倍されるというのは、
重積分の変数変換をする場合に、ヤコビ行列式として、出てきますよね。
そうそう、これもちゃんと理解したかったのでした。

それはそうと、この有向体積という概念、
3次元の場合は、ベクトル積に結び付けられますが、
ベクトル積は、行列式で表現できるんですよね。

そして、n次元の場合にも、ベクトル積は定義できるらしく、
それにも行列式が使われているようでした。

う~ん、この「有向体積」と「行列式」と「ベクトル積」の関係が
統一的に理解できると、すっきりするんだけどなあ・・・
と言いつつ、あんまり深みにはまってしまってもというのもあります^^;

とりあえず、n次元は置いておくことにして、
3次元の直交変換については、直交群として、
量子力学でも重要となってくるので、おさえておきたいなと思っているところです。

しかし、線形代数の幾何学的側面には、
今まで正直あんまり興味がわかなかったのですが、
結構、面白そうですね。
アフィン幾何学とかユークリッド幾何学、ちょっと勉強してみようかな・・・
って、結局ハマってるじゃないですか(笑)


この記事は、にわか勉強でかなりいい加減に雰囲気で書いていますので、内容注意です。

参考文献
岩堀 長慶 「線形代数学」(裳華房)
斉藤 正彦 「基礎数学1 線型代数入門」(東大出版会)

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00 : 12 : 12 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 線形写像の行列表現
2012 / 06 / 27 ( Wed )
量子力学で「演算子の行列表現」の記事を書く前に、
線形代数で出てくる「線形写像の行列表現」について、
軽く復習しておこうと思います。

ベクトルは基底を指定することによって、成分表示で表せる。

例えば、n次元ベクトル空間 V の基底を

{ e1, ..., en }

と指定してやると、任意のベクトルv ∈ V は、

v = v1 e1 + ・・・+ vn en

というように、基底で展開した形で一意に表せるので、

v = ( v1, ・・・, vn )

というように、成分で表示することができる。

次に、このベクトルに作用する線形写像 T を考えて、
線形写像 T によって、ベクトル空間 V のベクトルは、別のベクトル空間 V' (次元 はn'とする)に移るとする。

V' の基底も

{ e'1, ..., e'n' }

というように指定してやると、

ベクトルv に対して、写像Tを作用させたベクトル

v' = Tv ∈ V'

も同様に、

v' = v'1 e'1 + ・・・+ v'n e'n'

のように基底で展開することができ、

v' = ( v'1, ・・・, v'n' )

のように成分表示することができる。

ここで知りたいことは、
この v の成分と、v' の成分との間にどのような変換則が成り立つか?
ということ。

ここで、基底は、線形独立でありさえすれば、なんでもよいのですが、
後に、量子力学と関連づけたいので、正規直交基底としておきます。
つまり、基底はすべて長さ1の単位ベクトルで、お互いに直交している。

もう少しきちんと言うと、ベクトル空間 V, V' においては、内積が定義されていて、

(ei, ej) = δij
(e'i, e'j) = δij


となっていると仮定する。

Vの各基底に線形写像Tを施したものを考えると、これらは V' の元だから、V'の基底で表すことができる。

Tej = Σi aij e'i  (☆)

基底の正規直交性を仮定したので、係数は、次のように書けることが分かる。

aij = ( e'i, Tej )

v を基底で表して、

v = Σj vj ej

これに、Tを施すと、v'になるから、

v' = Tv = T Σj vj ej = Σj vj T ej

☆を代入して、

v' = Σj vj Σi aij e'i = Σi [ Σj aij vj ] e'i

一方、v' を基底で表現した式

v' = Σi v'i e'i

と見比べると、

v'i = Σj aij vj

となることが分かる。

ここで、(i,j)成分が aij となる行列

A = [ aij ] 

を考えると、行列とベクトルの積の演算則から、

v' = A v

と書けることになる。

つまり、写像を施す前後のベクトルの成分の関係は、行列で表現できる
ということが分かりました。
この行列 A が線形写像 T の表現行列 となります。

量子力学に応用するために、もう一度、要点だけを書いておくと・・・

基底として正規直交基底を選んでおけば、線形写像は、

aij = ( e'i, Tej )

で定義される行列で表現できる!


ということです。



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23 : 54 : 00 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 外積 (2)
2011 / 06 / 06 ( Mon )
そういえば、昨日の外積の記事で書き忘れていました。

「内積」は、英語で inner product ですが、
「外積」は、exterior product

そして、これとは別に、outer product という積があって、
日本語では、「直積」と訳されています。

実は、「内積」と対応するのは、こちらの方がしっくりきます。
語感的にも、inner ⇔ outer の関係ですし。

数学的な定義でも、

a = (a1, ・・・, an)
b = (b1, ・・・, bn)


とした時、

inner productは、
a・b = (a1, ・・・, an) (b1, ・・・, bn)T

のように、行ベクトル×列ベクトルとなり、結果はスカラーになります。

outer productは、
a○b = (a1, ・・・, an)T (b1, ・・・, bn)

のように、列ベクトル×行ベクトルになり、結果は n x n のテンソルになります。

転置の位置が入れ替わるだけで、すっきりと対応してますね!

ディラックのブラケット記法を用いると、
成分表示によらない抽象的なベクトル間でも、

inner product は、< a | b >

outer product は、| a >< b |

となるので、非常にわかりやすいです!

(参考:J.J.Sakurai "Modern Quantum Mechanics")

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19 : 41 : 54 | 数学(代数・群論) | コメント(2) | page top↑
∫ 外積
2011 / 06 / 05 ( Sun )
ベクトルの積には、「内積」の他に「外積」というものがありますね。

力学では、角運動量やモーメントなどを考えるのに必須ですし、
電磁気学においても、ローレンツ力やポインティングベクトルなどに出てきて、
これなくしては考えられないような重要な演算です。

大学教授をしていた義父(僕と同じで、どちらかと言えば実験屋)が
この「外積」というものがなぜ、このように定義されたのかが
どうしても理解できないまま、今に至っているらしいのです。

計算手法が理解できないわけではなく、
数学的な定義の必然性のようなものが
理解できないということのようです。

僕はというと、外積を初めて知った時、
こんな便利なものがあるんだとその利便性に心を奪われ、
たいして、定義自体に違和感は感じませんでした。
言われてみると、内積に比べて、変な定義なような気がしますが・・・

ちょっと興味を持って、調べてみたところ、
いくつか、非常に面白い記事を見つけました。
どちらも、超有名な物理系サイトのページです。

もういちどだけ内積・外積(物理のかぎしっぽ)

外積について(EMANの物理学)

記事の内容は、僕が説明できるようなものでもないので、
ご興味のある方は、直接、リンク先でご覧ください。

外積の定義が変わっていると違和感を感じるのは、
むしろ、普通のことのようですね。

逆に、何の疑問も抱かなかった僕は、数学者にはなれそうにありません^^;

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22 : 00 : 00 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 群の逆元と逆行列
2011 / 04 / 27 ( Wed )
群論始めてまだ一週間の超初心者がこんな記事を書いて、
はなはだ申し訳ないのですが・・・

片側の逆元と単位元の存在を仮定するだけで、
もう一方の逆元・単位元の存在が証明できてしまう!


というのはなんだか摩訶不思議で、面白いですね!

詳しく書くと・・・

群 G を最小限の定義を用いて、以下を満たすような集合 G と定義します。

(1) 閉じた積が定義される。 すなわち、a,b ∈ G ⇒ ab ∈ G
(2) 結合法則が成立。すなわち、(ab)c = a(bc)
(3) すべての元 a に対して、ae = a となる 右単位元 e がGに存在。
(4) 元 a に対して、必ず、aa-1 = e となる 右逆元 a-1 がGに存在。

ここで、右単位元、右逆元の存在を仮定するだけで、
これらは自然に、
ea = a となる 左単位元
a-1a = e となる 左逆元
にもなっているらしいのです。

証明はわりと単純。
右逆元もGの元だから、さらに、その右逆元が存在するはずで、
a-1 (a-1)-1 = e

右単位元を用いながら、右辺を変形して、
a-1 (a-1)-1
= ( a-1 e ) (a-1)-1
= { a-1 ( a a-1 ) } (a-1)-1
= ( a-1 a ) { a-1 (a-1)-1 }
= ( a-1 a ) e
= a-1 a

∴ a-1 a = e

となり、a-1が左逆元であることは、証明終了。

ae = a に上の式を代入すると、
a ( a-1 a ) = a
( a a-1 ) a = a
e a = a

となり、eが左単位元であることも、証明終了。

なぜ、こんな記事を書いたかというと、
正方行列の逆行列との関連性。

AA-1 = E を満たす A-1 (右逆行列)が存在すれば、
A-1A = E となり、左逆行列でもある。
(有限次元の場合)

という定理がありました。

教科書に載っているこの定理の証明がなんだか複雑で、
あまりフォローする気になれないのですが、
群の場合のすっきりとした証明との違いは何なのだろう?
と、疑問に思ったんです。

考えてみると、大きな違いは、群の場合、
「右逆元にも、さらにその右逆元が必ず存在する」
ということが前提されているのがポイントなんでしょうね。

上の行列の定理の場合、
AA-1 = E を満たす A-1 (右逆行列)が存在することはわかっても、
さらにその右逆行列 (A-1)-1 が存在する保証はないので、
群のような証明の論理が使えないということになります。

というよりも、
この定理を別の手段で証明してはじめて、
正則行列が群をなすことが示せるという論理なんでしょうか。

もう少し群論読み進めてみないと、わかりませんね。
あまり深みに入らないように気をつけます(笑)


参考文献:
Frederick W. Byron Jr. Robert W. Fuller
"Mathematics of Classical and Quantum Physics"

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23 : 05 : 25 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 群論 (3)
2011 / 04 / 26 ( Tue )
群論は、非常に面白いけど、頭使いますね!
ふだんとは違う脳みその部分を使う気がします(笑)

先日の記事でご紹介した洋書は、やっぱり難しすぎて、
既についていけてないので、
先日、買おうかどうか迷っていた「群と表現」という本を
アマゾンの中古で注文しました!

ところで、いろいろ、ネットで調べていたら、
この本が分かりやすいと定評があるようですね。

群論への30講 (数学30講シリーズ)
群論への30講 (数学30講シリーズ)志賀 浩二

朝倉書店 1989-08
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非常に迷ったのですが、やはり、前の記事で紹介した「群と表現」の方が
一番知りたいユニタリ群と角運動量のことがバッチリ書かれているので、
まずは、そちらを買うことにしました。

来週、GWにアメリカ出張があるので、長時間フライトのお供によさそうです(笑)
もっとも、いつも、本を用意してはいくものの、
寝たり、食べたり、映画見たり・・・で忙しく、あんまり読めた例ありませんけどね(汗)

そして、とりあえず、今は、この本の最後の章にちょっとだけ載っている
群論の入門部分を読んでいます。

Mathematics of Classical and Quantum Physics
Mathematics of Classical and Quantum PhysicsFrederick W. Byron Jr. Robert W. Fuller

Dover Publications 1992-08-20
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この本も、アメリカ滞在時に買いこんだ安い洋書のうちの一冊ですが、
これが、とても分かりやすい良書なんですよ。

以前に特殊関数の記事で紹介した物理数学の本の洋書版みたいな本で、
物理数学のいろいろな項目が一冊に詰め込まれているのですが、
この本は、変分法、ベクトル空間からヒルベルト空間、複素解析、グリーン関数、
そして群論まで載ってると言う詰め込みよう(笑)

もちろん、ページ数の関係で全部を網羅することは不可能ですが、
それなりに証明もちゃんと載っていて、分かりやすいです。
その群論のところを読み始めたばかりですが、
初めに読んだ洋書とは比べ物にならないぐらい分かりやすい!
これから、どうなるか分かりませんが、もう少し読み進めてみたいです。

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23 : 03 : 07 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 群論 (2)
2011 / 04 / 24 ( Sun )
ずっと昔に、仕事でアメリカに住んでたことがあり、
その時になんとなく買っておいた群論の本。

Group Theory and Its Application to Physical Problems (Dover Books on Physics and Chemistry)
Group Theory and Its Application to Physical Problems (Dover Books on Physics and Chemistry)Morton Hamermesh

Dover Publications 1989-12-01
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なんのために、こんな本を買ったのか分かりませんが、
このDoverというところの本は、とにかく安かった!
という記憶だけはあります(笑)
一冊あたり1000円前後という、専門書にしては破格の安さ。

もちろん、これまでは本棚に「つん読」状態でしたが(汗)、
ここへ来て初めて、読み始めてみました。

まだ、本当に初めの群の用語定義のあたりですが、
なかなか面白いですね!
(初めだから、そんなことが言えるだけかもしれませんが)

近くの書店で、群論関係の本をいろいろ立ち読みしてみましたが、
しっくり来たのがこの本。

群と表現 (理工系の基礎数学 9)
群と表現 (理工系の基礎数学 9)吉川 圭二

岩波書店 1996-10-18
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純粋数学モノではなく、物理志向のもの。
特に知りたい、回転群と角運動量のかかわりが分かりやすく
書かれてそうなので、興味津々。

昨日、都心に行く用事があったので、神保町の古本屋によってみたのですが、
あいにく、このシリーズのこの巻だけありませんでした。。。
アマゾンの古本を注文してもいいのですが、
今、読み始めている洋書の方もわりと読み進められそうな感じなので、
しばらく洋書の方で行ってみようか、迷い中。

そして、せっかく古本屋によったので、
かの有名な人気書、J.J.サクライの「現代の量子力学」を買いました。
初めの方だけ少し読んだことがあって、
皆さん絶賛されるだけあるなあと思っていたので、
いずれは購入したかったんです。
ちなみに、買ったのは、改訂前の初版です(安かったので・・・)

Modern Quantum Mechanics (2nd Edition)
Modern Quantum Mechanics (2nd Edition)J. J. Sakurai Jim J. Napolitano

Addison Wesley 2010-07-14
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基本的には、シッフをメインに続けていくつもりですが、
こちらも並行して読めればなあと思います。
単なる、コレクションにならないことを願って・・・(笑)

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13 : 43 : 37 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 群論
2011 / 04 / 22 ( Fri )
どうにも、物理数学ネタの連続でスミマセン。

角運動量を理解するぞ!という意気込みで、
シッフを読み進めていたのですが・・・

第27節(回転、角運動量、ユニタリー群)の途中あたりから

シッフ先生、暴走してやしませんか!?

いきなり、群論のオンパレード!(笑)
SU(2)やらSU(3)やら・・・???

まあ、自らの数学的素養のなさの致すところなので、
文句言える筋合いはまったくございませんが・・・

群論だけは、手を出したくない・・・と思っていたのですが、
やらなきゃ、だめですかね。

その前の節(26-5 群の概念)で、
「群論の形式的な面は本書では本質的には無用であるはずである・・・」
と書かれているので、安心しきってたんですけどね。
そのあとに続く「とはいうものの・・・」という表現がちょっと気にはなってましたが(笑)

やっぱり、群論やらなきゃだめってことですか?(笑)

いずれ、どこかで必要になるだろうからやった方がいいでしょうね。
アマゾンで良書がないかいろいろ検索してみて、
カスタマレビューを眺めて、いくつかよさそうな本ありましたが、
群論自体、かじったこともないので、どの本がいいのかよくわかりません。
とりあえず、昔、なんとなく買った洋書の本をパラパラとめくってますが、
大変そう・・・(^^;

束縛状態のところでは、特殊関数を予習して、
行列形式のところでは、線形代数を勉強して、
物理やろうとすると、ほとんど数学に時間が取られている気がしますね(笑)
すべて、数学的素養がないからですけど・・・(汗)

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13 : 08 : 02 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ エルミート行列のユニタリ変換による対角化
2011 / 04 / 14 ( Thu )
なぜ、エルミート行列の対角化が重要か?

それは、エルミート行列は必ず、実数の固有値を持つため、
実測できる物理量の演算子は、エルミート行列で表されるから。
しかも、ユニタリ変換、すなわち正規直交性を不変にする基底の変換で
対角化できるのがポイント。

というわけで、このあたりを少し。。。
(勉強中の身なので、間違ってるかもしれません・・・)

まず、随伴行列とは、Aに対して、
( x, Ay ) = ( A+x, y )
となるような行列A+のこと。

具体的には、ベクトルの内積を行列の積として計算すると、
(x, Ay) = xT*(Ay) = xT*Ay = (AT*x)T*y = (AT*x, y)
となるから、
A+ = AT*
すなわち、随伴行列は、転置して複素共役をとったものになる。

この随伴行列A+が自分自身Aと等しい、
自己随伴な行列をエルミート行列と呼ぶ。
式で書くと、A+ = A
自分の分身が自分自身みたいなイメージでしょうか?(笑)

エルミート行列ならば、
( x, Ay ) = ( Ax, y )
となり、そのままの形で、内積の右へ行ったり、左へ行ったり・・・
と、自由自在に活躍できるってわけですね!

ユニタリ変換とは、
変換しても内積を不変にするような変換のこと。
つまり、
( Ux, Uy ) = ( x, y )
となるような変換。
内積が不変だから、内積で定義されたノルムも不変。
よって、正規直交基底は、変換されても、正規直交基底になる。
複素空間上の軸が回転するイメージでしょうか?

さっきの随伴行列を使うと、
( Ux, Uy ) = ( U+U x, y )
だから、 U+U = E で、 U+ = U-1

以上が定義の話。
ここからは、Aを正則なエルミート行列として話を進めます。

固有値λi、固有ベクトル pi とすると、
A pi = λi pi   (pi≠0)

正則性から、pi はn個あり、すべて線形独立。
(ここ、合ってるかどうか、自信なし)

( pi, Api) = λi ( pi, pi) = λi |pi|2
( Api, pi) = λi* ( pi, pi) = λi* |pi|2

エルミートならば、この2つは等しいはずなので、pi≠0の仮定より、
λi = λi*、すなわち、エルミート行列の固有値はすべて実数!

前回の固有値と対角化の話を使うと、
固有ベクトルを並べて、行列 P を作れば、
P-1AP = D と対角化できるが、
この固有ベクトルは、定数倍しても固有ベクトル。
なぜなら、A(αp) = αAp = αλp = λ(αp)
というわけで、
固有ベクトルは、ノルムが1になるように、正規化できる。

また、固有値が異なる2つの固有ベクトル pk、pl を考えると、
(i と j にしようと思ったら、添え字の文字が小さすぎて、区別できない・・・汗)

( pk, Apl) = λl ( pk, pl)
( Apk, pl) = λk ( pk, pl)

エルミートなので、上の2つは等しいはず。
λk ≠ λl という仮定から、( pk, pl) = 0 となる。
異なる固有値に対する固有ベクトルは直交する。

固有値が等しい2つ以上の固有ベクトルがあると、
それらは直交するとは限らないが、
線形独立であるという仮定を置いたので、
シュミットの直交化法により、
直交した固有ベクトルを作ることが可能。

(線形結合が固有ベクトルとなるのは、上の定数倍と同様に証明可能)

以上を総合すると、
固有ベクトルとして、正規直交基底を作ることができる!

そこで、正規直交化した固有ベクトル ui を並べて、行列 U を作ると、
行列 U = ( u1 u2 ... un ) はユニタリ行列である。
なぜなら、
( U+U )kl = ( uk, ul ) = δkl となり、U+U = E

結論として、
正則なエルミート行列は、ユニタリ変換で対角化できる!
U+AU = D

正則性のところがちょっと自信ないですが、こんな感じです。
もっと簡単にまとめようと思ってたのですが・・・(汗)

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22 : 31 : 00 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 固有値と対角化
2011 / 04 / 13 ( Wed )
行列の固有値と対角化について、思い出し中。

確か、高校の教科書には載ってなかったと思いますが、
大学受験では、なにげに、行列のn乗を求めるときの必須テクでしたよね!
(確か、高校の授業でも教わりました)

実際には、n乗を求めるのがそんなに重要なのかどうかは知りませんが、
(行列の級数の収束性とか考えるのには必要か・・・)
固有値と対角化自体は、量子力学では超重要な概念なのです!

というわけで、頭の整理。
線形代数の本を一から読んでいると、それはそれで面白いんだけど、
それだといつまでも物理に入れないので、
最低限の知識で雰囲気だけでもつかみたいってことで・・・(笑)

n次正方行列 A に対して、ある複素数λと複素ベクトルpが存在して、

A p = λ p  (p≠0)

と表せるとき、λをAの固有値、pをそれに対する固有ベクトルという。

(A - λE) p = 0

で、p≠0の解をもつためには、

det (A-λE) = 0

となり、これは、λのn次方程式になるので、代数学の基本定理より、
解は複素数として、重根を含んで、n個ある。
これらの解を λi、pi ( i = 1, ... , n ) とする。

重根(つまり縮退)がある場合は、pi はすべて線形独立とは限らないが、
n個ともすべて線形独立である場合のみを考えることにする。

線形独立なn個の pi を列ベクトルとして並べて、行列 P を作る。
P = ( p1 p2 ... pn )

AP = ( Ap1 Ap2 ... Apn )
= (λ1p1 λ2p2 ... λnpn )
= ( p1 p2 ... pn ) [ λ1 ... λn ]
= PD

ただし、D = [ λ1 ... λn ] は、λ1, ... , λnを対角要素にもつ対角行列を表すとする。

ゆえに、AP = PD

pi がすべて線形独立という仮定から、Pは正則、P-1が存在し、

P-1AP = D

という操作でAが対角化できることになる。

対角化した対角行列の対角要素は固有値となり、
対角化するための正則行列の列ベクトルは固有ベクトルとなる。


次回は、量子力学で重要となる
エルミート行列のユニタリ変換による対角化について、
整理してみます。

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22 : 18 : 44 | 数学(代数・群論) | コメント(0) | page top↑
∫ 非正方行列の逆行列②
2011 / 04 / 13 ( Wed )
前回記事で、
Aが非正方行列の場合、
XA = E かつ AX = E の両方を満たす逆行列 X = A-1 は存在しない!

ということが分かりました。

A を m x n として、
m > n の時は、AX = E が不成立。
m < n の時は、XA = E が不成立。
ということがわかりましたが、

m > n の時なら、 XA = E、
m < n の時なら、 AX = E
という片側だけの逆行列なら、存在してもよさそうですよね!

と思って、調べてみたら、Wikiの「逆元」の記事に書いてありました!

右逆行列左逆行列なる行列が実際に存在するようです。

たとえば、m > n の場合を考えます。
A の階数は最大と仮定して、rank A = n
転置行列 AT についても、rank AT = n
積 ATA は、階数は n となる可能性があり、n次正方行列であるから、
その場合、ATA は正則となり、
通常の意味での逆行列 (ATA)-1が存在します。

つまり、

(ATA)-1(ATA) = E

となり、結合法則を使って、これを

(ATA)-1AT A = E

と読みかえれば、

X = (ATA)-1AT として、XA = E となります。

m < n の場合も同様にして、
X = AT(AAT)-1 として、AX = E とすることができます。

つまり、m > n の場合は左逆行列、m < n の場合は右逆行列
定義できてしまうわけですね!

これって、何に使うかは知りませんが、
逆行列の話は、とりあえず、これでおしまい(笑)

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11 : 58 : 03 | 数学(代数・群論) | コメント(2) | page top↑
∫ 非正方行列の逆行列①
2011 / 04 / 12 ( Tue )
量子力学の行列形式のところを理解するのに、
ちょっと、線形代数を復習。
(忘却の彼方なので、一からやっているに等しいですが・・・)

正方行列(行数と列数が等しい) A に対して、AX = XA = E (Eは単位行列)
を満たすような行列 X が存在するとき、X を A の逆行列 A-1 という。


というのが、逆行列の定義ですが、ここで、素朴な疑問が!

どの本を見ても、正方行列についてのみ定義されていて、
正方行列でない行列(行数と列数が異なる)には、
逆行列は存在しないの?


つまり、A を m x n 行列として、X を n x m 行列とすると、
AX は m x m、XA は n x n となるので、

AX = Em
XA = En


(Emは、m次の単位行列)

というような X が存在しても、よさそうな気がする。
・・・ってわけです。

というのも、量子力学では、
ユニタリ行列で基底を変換して、エルミート行列を対角化するのが基本になりますが、
このユニタリ行列は、行と列で別の基底に対する成分になっているので、
個数が非対称でもよいのでは?と、思ってしまったのです。
(実は、有限次元では変換の前後で基底の数は
等しくないといけないので、だめなんですが・・・)

というわけで、よくよく考えてみると、やはり、
このようなXは存在しないということが分かりました。

行列の階数(rank)を考えると、わかります。
階数とは、線形独立な列ベクトルの数のこと。
Aをm x nとすると、rank A ≦ min(m, n)
今、m > n の場合を考えると、rank A ≦ n

AX = Em となる X を考えると、
X は n x m だから、rank X ≦ n
AX の階数は、 rank (AX) ≦ min( rank A, rank X ) ≦ n

一方、 Emは線形独立なm個の列ベクトルを含むので、
rank Em = m
となり、m > n だったので、
このようなXは存在しえないということになります。

もう少し簡単に説明するために、Aを3x2の行列、Xを2x3の行列として、
AX = E3 となるXが存在するかどうかを考えます。

つまり、
 A      X         E3 
|● ●|  |■ ■ ■|   | 1 0 0 |
|● ●|  |■ ■ ■| = | 0 1 0 |
|● ●|             |0 0 1 |

このような感じのXが存在するかどうか。

A = ( a1 a2 ) というように、列ベクトルで考えると、
線形独立な列ベクトルは最大でも2個(そもそも、列ベクトルが2個しかないから)
つまり、a1a2が線形独立な場合を仮定して、Aの階数は2。

xの成分を 
x11 x12 x13
x21 x22 x23
と書くとすると、

x11 a1 + x21 a2 = e1 = ( 1, 0, 0 )
x12 a1 + x22 a2 = e2 = ( 0, 1, 0 )
x13 a1 + x23 a2 = e3 = ( 0, 0, 1 )

となる。

e1e2e3は明らかに線形独立だから、この式は、
2個しかない線形独立なベクトルを組み合わせて、
3個の線形独立なベクトルが生成できる

という結果を示しています。

このようなことはありえないので、このようなXは存在しないんですね。

・・・と、ここまで考えると、
もっと単純に考えられることに気づきました(先に言えって言われそうですが・・・)

わかりやすいように、AとXが逆の場合を考えます。

 X      A         E3 
|● ●|  |■ ■ ■|   | 1 0 0 |
|● ●|  |■ ■ ■| = | 0 1 0 |
|● ●|             |0 0 1 |

このとき、Aは 2x3なので、v = Au という操作によって、
3次元ベクトルuを2次元ベクトルvに変換する線形写像を表します。

いわば、空間上の一点を平面上に射影してしまうようなものだから、
次元が一つ減ってしまって、情報量が減ってしまうわけで、
もはや逆には戻せるはずがありません。

つまり、逆変換 u = A-1v = A-1A u (つまりA-1A = E)をするような逆行列は
存在しないということになります。
なるほど、納得かも!

でも、今までの議論だと、片側の式を満足するだけなら、存在してもよさそうですよね。
と思って、調べてみたら、右逆行列とか、左逆行列というのは実際にあるそうです。
長くなってきたので、それについては、次回に。

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